▲徳間からのアルバム「STOP JAP!」のアレルギーのビデオクリップより。このアルバムの一連のPVの監督は石井聰亙


日本のパンクロック史上、もっともギミック的な商業手法が成功したユニットだったかもしれない。リーダーはボーカルの遠藤ミチロウで、秋田大学在学中に始め たフォークユニットからバンド「自閉体」を経て、1979年、バンクバンドに変貌。当時、すでに遠藤ミチロウは30歳に近かった。

そのバンド名を「スターリン」としてロック界に殴り込みをかけることになる。


初代メンバーは、杉山晋太郎(Bass)、乾純(Drum)、金子あつし(Guitar)、遠藤ミチロウ(Vocal)。


ライブでは全裸、自慰行為、暴力等を繰り返し、数々の「伝説」を作り続ける。
それは根底がギミックではあったにせよ、当時のロックファンに「音楽表現に対して真剣であることは何か」ということを改めて問うことにもなり、後に続く多 くのパンクバンドに指標を与えたといっても過言ではない(今ではそれを否定する人々がいるにせよ、当時はみんなそんな感じだった)。

デビューレコードは80年のソノシート「電動コケシ/肉」だが、これは正式に販売されていたという記憶がないので、無料配布等だった可能性がある。「電動コケシ/肉」は、2005年にソノシートで再販されたそうだが、事情は知らない。その「肉」は初期スターリンのテーマ曲的な存在だった。
その後、自主レーベル「ポリティカルレコード」よりフルアルバム「TRASH」を出した後に、徳間ジャパンから「STOP JAP」をリリース。

その後もコンスタントにアルバムを出し続けるが、幾度となくメンバーが入れ替わり、「スターリン遠藤ミチロウそのもの」と化していく。1993年にスターリンとしての活動を停止。

遠藤ミチロウは現在でも、アンプラグド=アコースティック・パンクの旗手として精力的に音楽活動を続けている。


杉山晋太郎(Bass)、乾純(Drum)、金子あつし(Guitar)、遠藤ミチロウ(Vocal)の初代メンバーによる「肉」のプロモ。

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