ナゴムレコードの主宰者ケラのバンド。
ケラ自身は今も音楽もやっているのかもしれないが、「劇団健康」→「ナイロン100℃」の演劇の活動で有名である。

ケラの音楽界の功労はやはりナゴムレコードを作ったことに尽きる。ばちかぶり、筋肉少女帯、木魚などを排出し、評価の判断はともかく、「ナゴムっぽい」というようなムーブメントを作ったのは確かたである。ただ、その後に続く「イカ天」ブームなどもそうだったが、「後に何も残らない」ようなバンドを多く作り出してしまったことも否めない。

バンドやミュージシャンというのは音楽を作るために存在する。音楽というのは人の心に響かなければ存在価値がない。そこのところを今さらながらに考えてみたりする。ただ、ケラやその一派は、若者たちが求めていた音楽とファッションスタイルを上手に模索した人物だということは言えそうだ。そういうセンスに満ちているのは、後に劇団を始めた時も、有頂天もケラも知らない人たちにより劇団は支持され、あっという間に小劇場界屈指の人気劇団となった。ケラという人はいつでも世間に対してのアンテナを張り巡らせているのだろう。